卒業 -episode RIKKAI-
□好きな人
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午前中、空いた時間で
考えを巡らせてはみたものの
結局、いい方法なんて
何も思いつかなくて…
素直に相談しよう。
少し早めの昼食を済ませると
いつものように
少し早めに家を出て
部室に向かった。
部室の前まで来ると
いつも閉まっているはずの扉が
今日は開いていた。
私より先に来る人なんて
いたことはないし
まだ集合時間には早すぎる。
精「やっぱり早いね、奈々。」
ドアを開けると
そこにはいつもと違う部室と
イスに座るゆっきー。
『何…これ?』
精「奈々の為に、みんなで
パーティーの準備したんだけど
…気に入ったかな?」
『ウソ…。』
飾り付けられた部室に
お菓子や飲み物が
並べられたテーブル。
私がしたかったパーティーが
もう準備されていた。
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