遠山双子弟

□小学生になります。
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――そして、早6年。
早すぎるなんて言葉は聞かない聞こえない←




今日から小学1年。因みに幼稚園には行きたくなかったから行かなかった。母さんと父さんは基本的に軽い放任で、心配はしていたけどすぐにOKしてくれた(因みに心配の仕方が、白銀ちゃんはそれで大丈夫?と聞かれただけだが。あ、でもちゃん付けは止めて欲しいものだ)。
で、その時俺の兄こと、金太郎も同じ時に「ハクがいかへんのやったら、ワイもいかへんで!!」と堂々宣言。6年前、俺に多大なストレスを与えていた金太郎だが、本能的にか何なのか、すぐに俺の気持ちを察するようになった。俺が不機嫌な時は全然話しかけてこないし、逆に機嫌が良くなればべったりとくっついてくる。つまり、大人以上に空気を読める。天才児、みたいな?



――――あ、念のために言っておくと、俺たちは幼稚園に行かず、その時に何もしなかった訳ではない。

俺は大学まで(と言っても俺にとっては復習なのだが。)、金太郎には中学までの勉強をさせてみた。金太郎は覚えが良く、たまにアホの子に変貌したりするが、すらすらと知識を入れていった。
まぁ、そんなこんなで俺たちは近所の豹柄のおば様方に天才と謳われてるんですよめんどいな。




そう思いながら入学式に向かう為に金太郎に手を差し出す。
小さな(と言っても俺と同じサイズだが。)手は、その差し出された手をぎゅ、と握る。


・・・・・・最近思うのだが、俺ブラコンかもしれない。金太郎もだけど。
・・・だってこいつ可愛い上に賢いもんな、うん。しょうがないしょうがない。


黙り込んだ俺に不思議な気持ちを抱いたのか、首を傾げながら金太郎は口を開いた。





「ハク?どうしたん?」


「何でもないわ。行くで、金太郎の愛称(無変換ではこがね、と読みます)」



小学校が楽しみらしく、どこか足取りの軽やかな金太郎を尻目に見ながら、薄く笑った。





―――さぁて、どうやって学校支配しようかな。まずは教師の弱味でも握ってみるか。



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