SPN
□2nd Anniversary
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〜サンオイルと嫌なコンビネーション(兄貴視点)〜
鬼のような形相で俺を捕まえたサムは、水に濡れたTシャツを引き裂く勢いでひん剥いて、更にキャスを脱がしに行った。
余程あのトレンチが気にいっているのか、じりじりと牽制の姿勢で攻防するキャスをパラソルの下で見ていたら、トリックスターとバルサザールが横にやってきた。
「ディーン、サンオイルは塗ったか?そのままじゃ日焼けするぜ」
「そういや、まだだ。用意がいいじゃん。サンキュ…あれ?」
バルサザールの手に握られたオイルに手を伸ばそうとする前にチェアーに転がされた。
「塗ってあげようじゃないの、おにいちゃん」
「背中とかは一人じゃ大変だろう、ここは優しい俺達に任せろ」
「え〜、お前らが優しいと何か怪しい…後で金を請求してこないだろうな」
「「天使相手に何言ってんだ」」
お前らほど怪しい天使も無いだろうよ…すぐさま四つの手が背中を滑ってきた。
これがまた気持ち悪いような良いような。とにかく、くすぐったい。
「な、なんかぺたぺたって手の感触が、ふえっ」
「気持ち良いだろう、俺は天界のゴッドフィンガーと呼ばれた男だ」
「そして私は超絶テクニシャン。愛撫ならお任せ…いや、ごめん何でもない気にしないで」
予測できない動きをした二対の手が肩から腰から、ぬるぬるとした滑りで蠢く。
右を滑る手に気をとられると左がするすると動くというような、隙を見せないコンビネーションで息が跳ね上がった。おかげで変な声は出るし、変に反応しちまうし。