Log

□log3
5ページ/10ページ

親と子供

〜ある日、ある公園で〜

「ディーン、あれは何だ」
「あそこのワゴンで売ってるやつか?あれはポップコーンだ。とうもろこしを炒った菓子だけど、食いたいなら買ってきてやる」

5分後

「ほれ、ほっふほーん(もぐもぐ)」
「容器の半分以上が無くなっている」
「金出したのは俺だぞ?食ったらノドかわいてきた。自販機はどこだったかな……食ってていいぞ」
「…………」

さらに3分後

「うおっ!?さっきまで座ってたベンチに何か得体のしれない白い塊が……よく見りゃ、ハトの群れ!?キャス!キャスはどこだ!?」
「……ディーン、ここだ」
「塊がしゃべっ……おい、まさか」
「食べようとしたら集団で来襲された」
「どうりで人の形してると思った!あっち行けー!」
「ディーン、鳩は平和の象徴だ。むやみに迫害するのはよくないぞ」
「今まさに捕食の対象とされかかってる奴が何言ってるんだ!?」

〜間〜

「……で、戻ってきたんだね」
「こいつを外に置いといたらダメだ、サム。だからこうしてスーパーでポップコーン買ってきたわけだ」
「アルミ箔の中のヤツを温めて作るのなんか、どこで売ってたのさ……レトロなのが兄貴らしいけど」

「ディーン、さっそく火に当ててみたがポンポン飛び出てくる。なるほど、『ポップ』の意味が判った」
「あああ!?何でアルミはがした!熱っ、痛ぇ!今すぐ止めろ、俺が作ってやるから!サムも手伝え!」

「あのさ、袋で売ってるやつ、買ってこようか(こうやって見てるとまるで親と子供みたいだなぁ)」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ