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僕と兄貴と最終兵器メール


iPodを「鼻クソ」と言いきっちゃう彼だもの、携帯電話は通話で充分タイプに違いない。らくらくホン的な何か。そんな妄想。


※S4終盤のジャンキーサム。

「こんばんは、サム。そろそろ血が切れる頃だから来ると思っていたわ。また抜け出してきたの?」
「僕はディーンより気配を殺すの、うまいから……」

『サム、愛してる。サム、愛してる(明らかに合成音声)』

「たまにこうやってバレて電話くるけどね」
「…ねぇ、その着ボイス…」
「でも圏外の場所にいたって、後でごまかせば……」

『サミー、好きだー。サミー、好きだー』

「あれっ、めずらしいな。兄貴がメールしてきた」
「……それをメールの音に設定してるなら人前では万年マナーモードにしておきなさい。ディーンの為にも。何て書いてきたの?」

『どこいったんだ(・ω・`) 
 
おれに
ひとこともなしに(・ω・`)

べつに
きにしてねえけど(・ω・`)
 
なれてるし(・ω・`)

あさには
かえってこいよな(・ω・`) 

いやべつに
きょうせいじゃねえが

ぜんぜん
さびしくないし、うん

……(・ω・`)

ゆっくりしてこい(・ω・`) 』


「…………お兄さん、メールへたね……」
「……うん、しかも使える顔文字一つなんだ」

「ちょっ、何かぷるぷるしてると思ったら!なんで、泣いてんの!?」

「僕、帰る……」

「えっ、血は!?」
「いらない。こうしてる間にもディーンがしょぼんとしてるって考えただけで泣けてくるんだ」

「……(どうしよう、こいつ使えないかも)」

ディーン>>>>越えられない壁>>>>>リリス殺し。

でも帰ったら帰ったで、素直じゃないから「何で帰ってきたんだよ、ばか」とか言われるに違いない。
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