SPN
□ディーン取扱説明書(CD)
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手にとってみて振り返れば、ディーンはベッドにうつぶせになって足をパタパタ動かしていた。腰のタオルの隙間から、ももがちらちらとつけ根までめくれていた。
「はらへった……む?なんだよ、俺の足を食い入るように見て……まさかお前には俺の足がターキーとかのモモ肉にでも見えてんのか?食うなよ?」
曖昧に頷きながら、本へと目を転じて黙読してみる。
『1、完全肉食動物です』
あまりにも明確すぎる最初の一文に、大いに頷く。
『2、日に何度も食事を摂る傾向がありますが、それは異常な事ではありません。いわゆる「ムラ食い」というもので、食べれる時に食べておこうとするクセなのです。』
目線を上げれば、ディーンは菓子を食べ始めたところだった。
試しに聞いてみる。
「それがディナーなのか」
「はぁ?こんなん、ディナーにならねぇよ。がっつり肉食う!サムが来たら!」
……この本は本当に『説明書』なのかもしれない。