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□blue devils/ encounter・S
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街のイン『blue devils』は、それなりに賑やかで繁盛しているようだった。

「ここは……ダメだ、ディーン」

暗い街の中で、色あせたネオンが照らす店名を見上げて天使が低く呟いた。

「ダメって何が。言っとくがナンパの邪魔はさせない。絶対に」
「悪魔崇拝をしている。君ともあろう者が気づかないのか」
「は?あ、もしかして店の名前の事言ってんのか?」

そのやりとりを聞いて、僕は思わず吹き出してしまった。

「キャス。「blue devils」はね、『憂鬱』っていう意味の単語だよ」
「……青い目の悪魔、ではないのか」

説明してもまだ疑わしげな顔を見て、ディーンも笑いだした。

「yed以外にも信号機みてぇに青とか赤がいたら嫌すぎるぜ。とにかく入るぞ」

ぎい、ときしむ音を立ててドアを開ける背を守るように、天使はぴったりと後に続いた。

適当に空いているテーブルに天使を置いて、
僕とディーンは酒を頼みにカウンターへ向かった。
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