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□Black Veil〜Pair in the Dark〜
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ぎゃあぎゃあと俺の頭越し、両脇でモメる2人を見ながら、でも何だか少しだけ嬉しかった。こういう時はガキに取り合いされてるオモチャの気分になるので、むずがゆかったりもする。

「いっそ、俺が2人になれりゃいいのにな」

そしたら2人とも文句無いだろ、と笑ったら、

「またそういうビッチな事言う」
「君が分裂したとしても、君2人と私が一緒に過ごすだけなので当初の問題はなんら解決しない」
「僕だって、お前に渡す気はないな!」

仏頂面×2で返された。
じょ、冗談だったんだけど…ますます悪化したようだ。じゃあ、どうなだめりゃいいんだと頭を抱えた。

それから数時間。

「はい判った!!じゃんけんで決めよう!!」

「はあ?今ディーンが可愛いせいで地球におきる影響について白熱してきたとこなのに何を急に」
「ヒートアイランド現象は、おそらく君のせい」

疲れてきたのか、言動も意味不明になってきた両側の2人に、超ナイス提案を持ちかける。

「お前らがじゃんけんして負けた方が24日のイブ、勝った方が25日のクリスマスに俺と過ごすって事にすりゃいいよ!そしたら俺、『分裂』できるだろ!!」

「…………」
「…………」

2人は、顔を見合わせてため息を落としながら言った。

「「何回勝負?」」



→キャスが負けたようです
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