SPN

□始末におえない、その何気ない一言
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「座るなら僕の上に座ればいいだろ!」
「……真剣な顔で何言ってんの、お前」
「……ごめん、ちょっと動転してつい本音が……いや、だからなんで、そいつに抱き枕みたいにされながらテレビ見てるのって聞いてるんだよ、ディーン」
ぬいぐるみみたい!可愛い!と続けそうになったのを、すんでで飲み込んだ。
「ん、お前が出かけたあとにキャスが来たんだけど、外で子供が父親に白いバラを渡してるのを見たんだと。で、あれは何か意味があるのかって聞かれてさ」
「ああ、今日は父の日だっけ」
「そう、父の日だって説明してやったら、俺が父の日に何をしてたか気になるって言うから、じゃあお前、教えてやろうという事になってだな」
「そういう話の流れで、どこをどうしたらこんな事になるんだよ!?」
話の脈絡がつかめずに叫んだサムに対して、ディーンはきょとん、として一言。
「これが俺と親父の、父の日の過ごし方だったから」
サムの思考回路は停止寸前に陥った。
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