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□軽い愛と重い恋(ノヴァスミ)
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※当サイトのノヴァックさんはサンドーバー社のライバル会社のCEOさんです。
「わあ、驚いたなあ」
ノヴァックは、自分のオフィスの入口で立ち尽くしていた。
会議から戻ってきたら、部屋の中には思わぬ侵入者がいたのだ。
「君が僕のオフィスに来てくれたのにも驚いたけど、素敵なオプションまでつけてくれるなんてね」
手に持っていた書類を丸ごと床に落としたまま、両手をあげて、
「わーい、ハッピー☆ハロウィーン!」
喜びを表したが、とうの侵入者であるディーン・スミスは真っ赤な顔で目を合わせようともしない。
「……笑ってください」
「笑わないさ、とっても素敵なスタイルだ」
ノヴァックは、言いながらスミスを上から下まで舐めるように眺めた。
今日の彼は、仕立ての良いシャツにサスペンダーといういつもの格好の下に、タイトなスカートを履いて、黒ストッキングという姿で、フォックスタイプのめがねをかけていた。
今にも死にそうな声でボソボソと言う事には、所用でノヴァックを訪ねてきたところ、彼の部下達に、今日はハロウィンだからと無理矢理、スカートを履かせられたのだという。
「コンセプトは「社長秘書」ってところかな?ボス想いの部下達をもって僕はなんて幸せなんだろう。今年のボーナスは奮発してあげなくちゃならない」
くっと涙を拭うそぶりをしてみるノヴァックだったが、
「それじゃ、失礼しますね」
さっそく帰ろうとしたその脇を両腕ですくい上げるようにして持ち上げた。
「まあまあ、ゆっくりしていってよ。スミス君」
「うわ!ちょっと!離してくださいよ!」
そのまま、スミスを膝に乗せて椅子に座る。横向きに座らせるのではなく、跨がらせるようにしたのでスカートはきわどい所までまくれ上がりそうになってしまった。
「うーん、なんともセクシーだねぇ」
必死で裾を押さえながら、スミスは膝の上でノヴァックを睨んだ。
「ノ、ノヴァックさん、セクハラですよ!」
涙目になりながらも、メガネごしに上目遣いで言うその様は、気丈に見せようと頑張っている反面、なんとも嗜虐心をそそられるものであった。