My room

□人間とはA
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誰もがそんなに強くはないんだ

強く見える人程
本当はとても脆いかも
知れないんだ

弱く見える人程
実はとても強かかも
知れないんだ

誰もが
「生」を受け
スタートラインに立ち
「死」という
ゴールに向かって
直進したり
曲がったり
右往左往しているんだ

時には道を踏み外したり
別の道を探したり

ゴールまでの進路は
自らで決めて良いから
どこへ行こうと自由

そして最終的には
あの光に飲まれるんだ

やがて
身体は失われて
魂だけの存在となるんだ

人間なんか
簡単に死んでしまうんだ

心臓をナイフで
刺してしまえば
一撃で

核爆弾を使おうものなら
大勢の人間を
木っ端微塵に

滅んでしまえるんだ
消すことだってできるんだ
地球諸共

人間は
何でも作り出してきた

火を熾すことから
核爆弾という
最終兵器を作り出す
ところまで

最初は
生きるため

生活が豊かになるため

お国のために

歴史の中で徐々に
論点が大きく
摩り替わって
しまった気がする

卑劣な方法で
人の命を奪い
領土を奪う

いつのまにか
どこかで
道を間違えてしまったのか

今私達が歩んでいる
時代はきちんと
軌道修正できているのか

私達は充分すぎる
知識と生活を
培ってきた筈なのに

探究心というものは
修まらないんだ
無くならないんだ

何を追い求めて
生き続けるんだ


殺意や憎しみで
簡単に人の命を
奪う人も居るんだ

自分の中で
消化しきれなかった
黒い憎悪が
全身に力を漲らせ

いつの間にか
狂気に蝕まれてしまうんだ
きっと衝動的に事件を
引き起こしてしまうんだ

人殺しをしたら
言い訳は効かない

家族や友達や恋人を
悲しませる
憎ませる
狂わせる

負の感情が育ち
やがて殺意が生まれるだろう

正当防衛であったって
人を殺した感覚は
一生涯
自分の中の痣となって
残り続けるんだ

そうして
決して忘れられないように
できているんだ

もしも
家族が殺されて
その犯人が目の前に居たら

私は正直
それと同じ苦しみを
与えてやりたいと思うだろう
それ以上かもしれない

一人を殺したら
また憎しみが生まれ
もう一人殺したら
また憎しみが生まれて

憎しみが募って
死体が増えて

いつしか
人類皆で殺し合いが
始まるだろう

それは想像を絶する程に
恐ろしい
戦慄と呼べる光景に
なるだろう

人を殺してはいけない
大きな理由は

この不幸な連鎖を
繰り返さないため
ということなのだろうか?

では
心臓をナイフで貫くのと
心をナイフで貫くと
どう違うんだろう

心が死んでも
それは死を意味するのと
同じことであるんだ

衰弱していくんだ

驚く程
人は早く歳を
とってしまうんだ

生きる希望を失くすと

それとは反面に心は
子供の頃に帰っていくんだ
最も幸せだった時間が
辛うじて
生を繋げてくれているんだ

身体を殺すと
裁かれるのに
どうして
心を殺しても
裁かれないのか

然るべき処置を
お願いしたい

その辺に蔓延っている
犯罪者達を
一掃して欲しい

きっとそんな大罪を
自分が起こしたと
気づいている者は
極少数だと思うが

国が法律が裁いてくれないなら
いっその事この手で―

これでは本末転倒である。

誰かに裏切られても
友人が亡くなったとしても
生き続けることができるのは

好きな人がいるから
信じたいと思う人が
必ず居るという
希望を捨てていないから
私は生きる

…生きたい

それすら
その手で握り潰して
ポイ捨てしようとする者が
いるとしたら

どうしようもなく
愚かしい生き物なんだろう
何て悲しい生き物なんだろう

でももしかしたら
そんなものなのかもしれない
綺麗事や体裁を全部脱ぎ捨てた
本能のままの人間というものは

結局人間とは
どうあっていいものかどうか
分からない

ありのままでいいのか
多少偽りもあって
然るべきなのか

世渡り上手に生きればいいのか
はたまた
不器用に信念を貫きながら
生きるのか

100人居れば
100通りの人生があり
皆違うのは当然のこと

そこには
きっと誰の答えも
要らないのであろう

心の奥底にある本心は
自分自身だけのものであり
他の人が覗くのは
不可能なように

人間とはどういうものなのか
人間以外の何かに
判断してもらうことは
不可能なのだから

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