≪とある世界の真空領域≫
□第一章
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“俺”コト、この物語の主人公──篠坂利玖は、この《学園都市》に住む高校一年生だ。
めんどくさがりで、あまり人と関わるコトを好まず、人並みには正義感がある──そんな人間。
一言で言えば普通の高校生──そんなよくある類いの言葉で表せなくもないが、恐らく少し語弊がある。
だが、少なくとも今はとりあえず普通の高校生、そう思ってもらっていいだろう。
だが、この“少なくとも今は”がブチ壊されるコトによって話は少しずつ進んでいく。
もちろん、篠坂の予想だにしない方向へ…。
「何かを選ぶのも楽じゃねーよ」