ツナ受け

□「前だけを見て」それは、叶わぬ事かもしれない...
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突然の事でした。

朝、僕と話していた彼が
僕に、笑顔を向けていてくれた彼が


その直ぐ後に



死んでしまったなんて。



そして、よくよく調べてみれば

彼はこの日、敵対ファミリーとの話し合いの場で

その敵対ファミリーのボスによって


射殺されたと言うではありませんか――


受け入れたくなんてありませんでした。

受け入れようだなんて思いませんでした。


彼の死を



認めたくなんてありませんでした―――




……すいません、綱吉君

僕は

貴方の言った事に応えられないかもしれません…

綱吉君を失ってしまった今

前だけを見続ける事は

もう

僕には叶わぬ事となってしまいましたから……


「……綱吉君…」

貴方は

こんな僕にでも

まだ

「前だけを見て」とおっしゃるのですか――?


まだ

「明日を信じて」とおっしゃるのですか――?


でも


――無理ですよ…綱吉君……



貴方を無くしてしまった僕に

貴方が居なくなってしまったこの世界で


前だけを見て、明日を信じて

なんて

永遠に叶わない事です…


綱吉君、綱吉君、綱吉君――

「…綱吉君…!…」

もう、この言葉は意味を成さなくなるのでしょうか……?―――






貴方がくれた





アノ言葉に





大切にしようと思った





コノ言葉に





僕が





もう






応える事は出来なくなった





貴方が居なくなったこの世界で





僕が追い求めるのは





戻る事のない





過去の時間と





貴方を殺した





゙アノ"ファミリーのボスへの





消える事のない殺意――



.
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