ツナ受け

□咬み殺したい。でも、それ以上に...
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「ハァ……」

応接室で、雲雀が今日で何度目かも解らない溜息をついた。

この溜息の原因は雲雀にもはっきりと解っている。

そう。それは沢田綱吉の存在について。

雲雀は綱吉に対して思いをよせている。
だが、その事を当の本人は全く知らないため、余計に綱吉に対する思いは募るばかりだった。

「あの…委員長…」

雲雀同様、応接室内にいた草壁が雲雀の様子を見兼ねて声をかける。

「…何…?」

「お疲れのようでしたら、後の仕事はこちらで処理を行っておきますので…」

雲雀の事を気遣ったのか、草壁は雲雀に申し出た。

「…何…僕に指図するつもり…?…」

「いッ…いえ!!そう言うわけで「キーンコーンカーンコーン♪」」

草壁が言葉を言い終らない内に、声が授業の終わりを告げるチャイムにかき消される。

「……草壁」

「はッ!!」

雲雀から掛けられた声に、姿勢を整え身構える草壁。

「…後の仕事、任せたよ」

「え、は…はい……?」

椅子から立ち上がって、廊下へと消えていく雲雀に呆気にとられながら草壁は返事を返した。


廊下では雲雀が2-Aの教室に向かって歩いていた。

あの子を見れば、少しは気分が落ち着くかもしれない…

そんな思いを抱きながら…。



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