11/18の日記

07:03
無題-6
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あなたに会えて嬉しかった
今でもそれは変らない
でも今は悲しくて
あなたの目が他の誰かを映す度
顔を上げるのが怖かった
遠くない未来、あなたに飽きられ棄てられるだろう
それならせめて、もう一度呼んで欲しい
だけどあなたに呼ばれたら
きっと醜い心は誤解する
ありもしない「もしかして」を期待する

笑顔であの日迎えてくれた
今でもちゃんと覚えてる
でもそれは自分だけ
姿を変え、声を変えても無意味で
離れた心は戻らない
いつからか、何故か、声すら届かず忘れ去られた
でもどうしても分からない理解できない
耐える事など出来はしない
「いっそこの手を汚せば戻ってきてくれますか?」
だけど
零れていく朱色で埋め尽くされた
この体は冷たくて、動けない

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07:02
無題-5
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私の目の前が真っ赤になった
それとも真っ赤なのは私なの?
きっと私はこれから死ぬのね
それは思ってたよりもとても心地好い

ふわふわ
ふわふわ

もう一度目を開いたら
今度は真っ白な人たちが私を囲んでいたの
きっと私の先に来た人たちね
私とっても嬉しかった
もう人間社会に縛られることはないのよ
だから私は笑ったの
自分でも出したことのないような高い声で笑ったの
私の心は冷め切ってしまっていたけど、笑ったの
そうして私を縛っていた鎖を断ち切って飛び出したのよ
新しい私の世界
そのうち周りの人たちに合わせなきゃいけないだろうケド
今はまだ私の世界にいさせてね
私の目の前を誰かが歩いていたの
私の先に来た人ね
もう死んでしまってるのなら
・・・いいわよ
だから私はその人を殴ったの
殴って殴って殴ったの
頭を地面に叩きつけて叩きつけて叩きつけたの
そうしたら真っ赤な血を出してその人は動かなくなった
だから私は笑ったの
でも私の心は冷え切ってしまっているから、愉しくない
私は他人の家に入ったの
生きてたころは絶対出来なかったわ
そして包丁を見つけたの
それでそのうちの人を刺していったわ
また外に出て目の前にいた人を刺したの
真っ赤になってその人も動かなくなったわ
そうしたら黒っぽい服を着た人たちが
白と黒の車に乗ってやってきたの
そして刺そうとする私を撃ったのよ

ふわふわ
ふわふわ

またあの感覚
気持ちいい
だから私は笑ったの
心の底から、笑ったの

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07:01
無題-4
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全部欲しい
君の全てが

あふれ出て
流れ落ちる血さえ愛おしい

何故君は僕をこんなに狂わせるのか

ああ、いい

苦悶に満ちたその表情
痛みを伝えるその声音

全てが手に入ったら
どんなに幸福なことだろう?
だけどムリなのは知っている

君の心は明後日を向いて



別の何かを見てるから



それを壊せばどうなるだろう
コチラを向いてくれるだろうか

そうだといい

だが

掴めぬほどに遠くへ行ったら?
僕はどうすればいいのだろう



手の内で咽び泣く愛しい君



どうすれば君を得られる?

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07:00
無題-3
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夢の終わりに 笑っていたのは
あなたとわたし どちらでしょうか

夢の終わりに 残っていたのは
崩れ落ちそうな 砂上の誰か

夢の終わりに 咲いていたのは
儚くもろい 幸せの笑み

夢の終わりに 聴いていたのは
あなたの歌か わたしでしょうか

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06:59
極月
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雪は深く
華は短く
一片舞って
地を染めあげた

椿の華
ぴぃるるぴぃるるー
落ちた おちた
嗚呼 ああ

赤く染まった 椿の花
ひらり ひらり
琴歌に乗り 舞い落ちる
薄明 脂粉香らせて
調べる君は美しい
セキリョウと常闇寄りて
空だきの中 見詰め
耳傾ける


喘鳴嗚咽 響く部屋
ゆらり ゆらり
ショウケツの果て 揺れおちる
月光陰り 薄らいで
空ではヒヒと シシャが舞う
せぐくまり涙眼隠し
雪の手握りしめて
暗涙咽ぶ

先殻落ちて 椿の華
ぽとり ぽとり
雪花共に 地に落ちる
払暁 化粧施し
白衣まとい 青天井

音を止めた 琴の上
紅い花弁ひらりと一片舞った





・・・・

うちのKAITOに何かしら歌わせたくて作った曲。
ニコ動で同じタイトルであげてます。

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06:58
無題-2
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鳥は何故飛べるのだろう

物心ついたときからそのことばかりを考えていた。
暇さえあれば鳥の観察。

人は何故飛べないのだろう

小さい頃、2階のベランダから飛び降りてみた。
勿論、飛べるはずがなかった。

ある日、僕の目の前にある男がやってきた。
鴉の如く黒い姿。
鷹の如く鋭い目。
男は言った。

人も空を飛ぶ事が出来る

当然、僕はその術を尋ねた。
男は笑った。

次の瞬間、僕は空を飛んでいた

「人体」という名の重しを外したからか
「関係」という名の鎖を断ち切ったからか

眼下では男が笑っていた。

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06:57
無題-1
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あるとても寒い日の夜 手紙を書いていた
一文字一文字 赤い指先で書いた
あなたあてに書かれた この手紙はきっと
届く事などないんだろう
見えない何かが崩れ落ち
無数の手が呼んでいるから
今よりそばへ行きたくて 腕を切りつけた
赤い腕を抱えて 裸足で掻けだした
それでもはるか遠くで 眩暈がしそうで
穴の開いた世界は 歪んで 酷く汚れて見えた
「汚くてどうしようもない。だから世界は儚く、愛しい」
そう話したあなたは もういない

あるとても寒い日の朝 手紙を渡した
底冷えた 石に供えただけだけど
あなたあてに書かれた この手紙はたぶん
届いてなど ないけれど
クチナシの身には精一杯の
草葉の陰への謝罪文
赤い華を添えたら すぐにかえろうか
それならあなたの側へ いけるのでしょう?
主のいない世界などに明日はきっと来ないだろう
「今のボクなら、あなたが見たこの世界の姿が見えるのかな」
思った自分も もう いな い

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06:56
炎舞
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千の目背中に 手を引き駆ける音二つ
振り向き見れば 煌煌灯る送り火の群
来た道照らし 退路断つ
駆けても 駆けても 途切れることなく
這い伸びる 赤い火の路
和声が呼び止め 袖を引く
見遣れば微笑、首を振る
かつての綺羅は 色あせていた
夢の終わりに 笑っていたのは
あなたとわたし どちらだろうか
夢の終わりに 咲いていたのは
儚くもろい幸せの華


雪が舞い降り 地に触れ染まり朱の色
火影は踊り 煌煌灯る眼下の山路
白刃が返し 濡れ光る
無音に包まれ 寂々たる時
星二つ 天へと帰る

瞳の中で ゆらゆらと
黄金の粒子が 舞い踊る
かつての日々は 色あせていた

夢の終わりに 聴いていたのは
あなたの歌か 私の声か
夢の終わりに 囁いたのは
どちらを思う 言の葉だろう




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06:55

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ほのかに灯る蛍火
浮いては沈み暗夜にとけた
精霊背中に儚げに

彩雲映えて 死化粧
部屋の片隅 寂寥と
「ねえ、もう一度……」
あれは、いつの日のことだったのか
蛍火が孤影を晒し
影法師ばかりがここに
重なって

記憶に残る笑顔も
朧に薄れ暗涙咽ぶ
雨後の夕景澄んでいた

静かに舞う蛍の灯
部屋の片隅 ゆらゆらと
「ああ、見ているか? 蛍が飛んでいるよ」
虚空、ぽつりと言霊たゆたう
空笑い乾いて響く
夕靄に映る静影
寂として



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06:53
人形
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私は古い古いお人形
人に飽きられ忘れられ
飾られることなく捨てられる
あってもなくても変わらない存在
ならばなくなってしまえばいい
不必要なものは消えろ
私を作り上げた人間も
私を目にした触れた人間も

人を呪わば穴二つ

でも、神よ、聞いてください
私を苦しめた存在は、現在をのうのうと生きている

私ハ十分ニ苦シンダ
今度ハ憎イ、アイツノ番ダ

穴は一つだけでもいいでしょう?




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