夢小説 DRAGON BALL


初めての×××
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初めての×××





ピッコロさん、 一歩、 わたしへと迫る。

わたし、 一歩、 後ずさり。

ピッコロさん、 わたしを捕まえて引き寄せる。

わたし、 するりと腕のなかから逃げる。

わたし、 一歩、 後ずさり。

ピッコロさん、 一歩、 わたしへと迫る。

わたし、 一歩、 後ずさり。


わたしがそんな風に無駄な抵抗をくり返すと、 背中にとんっと壁の感触。
これでも一応はピッコロさんなりに手加減していたのかもしれない。
完全に戦闘モードな顔をしていても、 だ。




「いい加減観念しろ。 おまえとオレとでは力の差が目に見えているだろう?」




ピッコロさんは勝ち誇ったように言う。
そう言われてしまうとわたしにはもう何も言えない。




「・・・・オレが嫌か?」




ピッコロさんが壁に手をつき、 わたしの目線の高さに合わせるようにして屈むと
ピッコロさんの影ごと全身は覆われる。




「べ、 べつに・・・・嫌ってわけじゃないの。
ただ・・・・」

「”ただ”。 何だ? こっちを向け!」




息づかいすら感じる至近距離で見つめ合うことに耐えられるほど、
わたしの心臓はタフじゃない。
ぷいっと顔だけ背けたものの、 伸びてきた黄緑色の手があたしの顎を鷲づかみ。




「・・・・どきどきするの」

「何故だ?」

「だって・・・・ピッコロさん、 ときどきそうやって、 すっごく怖くなるんだもん。
いつも以上に怖い顔になってさ。
や、 あの、 顔が怖いのはいつものことだってわかるけどさ」

「悪かったな。 この顔も色も生まれつきだ。
そして・・・・おまえ、 もういい加減に黙れ。
・・・・これでもオレなりに長いこと堪えていたんだ」




______わたし、 顔の色のことは何も言ってないんだけど・・・・




一方的で強引すぎる抱擁とキスごと、 わたしはピッコロさんの真っ白なマントに包まれた。
たちまち視界はピッコロさんだけになる。

ピッコロさん以外もう、 何も見えない________

いくら足掻いても無駄だとわかるし、 心臓は爆音を響かせているし、
体は頭のてっぺんからつま先まで、
溶けかけたバターのように熱くなってとろとろになってみたいだしで、
立っていられなくなったわたしは、 手探り状態でピッコロさんにつかまる。




「やっと大人しくなったな・・・・偉いぞ、 フルート」




大きな手は、 すっぽりとわたしの頭を包みこんで
ふわりと撫でる。

ああ、 ついにこのときがきてしまったのだ。

ピッコロさんとわたし。

ナメック星人である彼とはこの地球上で恋に落ちて、 その恋を一緒に育んだのだ。
だからこそ、 こんな風になってもおかしくはないわけで______・・・・。

でも、 やっぱり胸が苦しいくらいにどきどきする。
ピッコロさんだってきっとそうだし、
わたしだって”初めて”なのだ。
好奇心半分で学んでしまった____それはドラマや映画や雑誌だったりもするし、
ブルマさんと女同士の内緒のお喋りだったり。____
知識はあったとしても、 だ。

ピッコロさんの手は器用に、 そして
びっくりするくらいに優しく、 だけど素早く、 動く。
わたしの膝の裏に手を這わせて、 そのまままっすぐに持ち上がる。
スカートも一緒に。
その手は太ももの上を通りすぎて、 下着越しにヒップの上で止まる。
止まったかと思えば何度も何度も手の平や指先で撫でられる。
わたしは息苦しいなか、 熱いキスを精いっぱいに受け止めた。
それだけでもう、 いっぱいいっぱいだ。
それなのに、 反対側のもう片方の手も、 わたしの体の上で動きだす。
胸を弄られ、 自分でもわかるくらい先端が痛いほどぴんと立ち上がる。




「・・・・ぁ・・・・あっ、」




首すじに熱い唇と舌を這わせられ、 
吐息まじりにこんな声がでてしまったことが自分では信じられなくなり、
慌てて口元を両手で覆う。

ちがうっ! ちがうっ! わたしは、 こんな声だしてない! だすわけがない!
こんな淫乱な声________


そんな瞬間にピッコロさんの手がぴたりと止まり、
じっと顔をのぞきこまれたときにはもう______、
なんだか泣きたくなって、 この口だけじゃなく、 目も耳も覆って塞いでしまいたくなった。




「声がでてしまうのは・・・・我慢しなくていい。
むしろ、 する必要などない。
思いきり、 好きなだけ鳴け。
たっぷり聞かせてくれ。 ・・・・オレだけに、 な」




口元を覆ったまま涙目になるわたしを見て、 ピッコロさんはにやりと笑う。

ちりちりと背中のチャックがゆっくりと引き下ろされて、 耳元に熱い息がかかる。




「本当におまえは可愛い奴だな・・・・フルート」




________え?




わたしが目を丸くするのと同時に、 真っ白なマントの下にくしゃっとワンピースが落下した。
もう、 わたしの体を____肌を____唯一、 覆って守っているのは
パステルカラーのショーツとブラジャーだけだ。




「ずっと・・・・おまえとこうしたかった。
・・・・オレ以外の誰かがおまえを見つめるのは許さん。
もちろん、 オレ以外の奴がおまえに触れることもな。
・・・・愛してる、 フルート。 愛してる・・・・」
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