僕らの恋心
□始まりは青い空
3ページ/6ページ
「捜したんだぜ?拓真」
輝はひょいと拓真のいるタンクに乗っかった。
***
“瀬川輝”は拓真と同じクラスのクラスメイトで座席は拓真の後ろ。
成績は下から数えた方が早く好きな科目は拓真と同じ体育だ。
運動神経の良さと、高い長身を生かし男子バレー部に所属している。
そのため体つきは鍛えているので逞しい。
性格は明るく、おちゃらけているので彼の周りには常に笑いがたえない。
誰とでもすぐ仲良くなれるフレンドリーな感じですごく馴染みやすい。
輝はこの容姿と性格から女子に、とってもモテてる。
(拓真以上に)沢山の女子から支持を得ているため、ファンクラブの会員数も多くファンクラブというよりも一つの国がつくれそうな感じだ。
輝は今まで沢山の女性に会って来たが、本気で誰かを好きになったことがなかった。
しかしある人物に出会ってから輝は誰かを“愛する”ということを知った。
それは同じクラスで自分の前の席に座った――
拓真に輝は一目惚れをしてしまった。
窓から入る風で微かに揺れる黒髪そして美しい紅蓮の瞳……
輝は一瞬にして目を奪われていた。
それ以来、輝は拓真にべったりだった。
最初はシカトしていた拓真だが、日々がたつにつれ段々と輝の良さに気がつき、良き友達として接していった。
いつしか二人は親友同士となり、拓真に対する輝の気持ちはますます増えていく一方だった。