詩 想い 心

□運ばれる落ち葉
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『心の闇』

傷を受けた獣が
檻に囲われ繋がれ
閉じ込められて
自由という名の
荒野高原岩肌へ
駆け出す夢を見る

心には誰もが
暗い闇をもち
溢れる恐怖を抱え
蹲り動けなくなる

何が間違いで
何が正しいか
この手で選ぶには
世界は大き過ぎて
君なら解るかと思う

月が雫を降らせる
それを今宵
涙の代わりに

生きた刻は
永く無いのに
短くもない刻
生きた私に
被さる孤独の影は
長く深く私を包む

何故君に出逢い
頬に触れ
再び独りになると
知りながらも
愛するのか

どこが始まり
いつが終わり

迷い込み
行き止まり
慄えるばかり

何故か何より
優しさに怯えた

何故人は生まれ
何故死んでゆく
心幼いまま
答えを探し
君と出逢い
その背を見送る

再び逢えると
信じるは
愚かなのか

心には誰もが
暗い闇をもち
溢れる恐怖を抱え
涙するばかり

何が悪か
何が善か
眼が捉える世界は
翳りが過ぎる

だからどうか
心が壊れぬよう
君には傍にいて欲しい
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