詩 想い 心

□桃
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『季節流れ』


永遠なんてないこと
解っていたのに
求めていた
望んでた

ただ 無邪気に
愛を 歌ってた

舞い散るハートのハナビラ
純白だったり
薄く色付いてたり
燃えるようだったり
それでもすべてが同じ花

そんなハナビラの下で
共に笑い合ったね
不恰好なお弁当も
二人でならば
美味しく感じた

昼間は暑いからと
夜になってから誘われ
いつも二人 空を見た
星空 花火 虫 小鳥

どんなものでも
二人でいたから
楽しく思えていた

木々が色付く
朱 赤 緋 赭 淦
違いが解らないのは
自分の頬さえも
同じような色に
染まっているから

空から舞い散るように
降り注ぐ白いもの
それに応じるように
鼻の頭と指先は
赤く染まって

二人で互いに
癒すように
温めあった

季節流れ
それは永遠
そんな奇跡
願ってた

季節流れ繰り返される
そんな小さな幸せ
小さな奇跡 望んでた
奇跡流れ 認められない
今の孤独こそ 夢だと……
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