夢路の章
□story3 〜グラフティ〜
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クライシス:「蝶、起きるんだ。仕事の時間だよ!?」
夜、クライシスはいつも私を起こしに来る。
クライシスは私の肩を揺さぶり、いつものように仕事に連れていくのだ。
いつも、こんな夢を見るんだ。
起こされる所から始まる夢。
そして決まって、クライシスの様子が違う。
そして彼は今日も、どんよりと曇った目をしていた。
蝶:「どうしたの!?
また殺るの!?」
私は、夢の中では人殺しを嫌に思わない。
寧ろ楽しんでいる。
今日も、仕事と聞いた瞬間私はゾクゾクした。
クライシス:「そうさ、今日は雑魚だけどね。
数がいるよ!!」
沢山殺せる…沢山殺せる…
クライシス:「でも今日は俺とじゃない。」
蝶:「え、なんで!?」
クライシス:「俺の能力は1対1だから、雑魚沢山には向いてないんだ。
だから今日はグラフティと行って貰うよ。」
蝶:「うんわかった。」
蝶はベッドから飛び起きると、早速支度を始めた。
抱いていた枕を背負い、髪を下ろす。
ある程度準備が整うと、蝶は部屋の扉を開けた。
暗いリビングに2人の人影を見つけた蝶は、2人に向かって手を振る。
出発の合図だ。
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