アランの章2
□story6 〜クロリアの狙い〜
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クロリアとパクノダは
アランとフェイタンを棺桶に放り込み車に乗せた。
パクノダ:「なんで棺桶なの!?」
クロリア:「この棺桶は私の念能力に必要不可欠だからね。」
パクノダ:「で、何処に連れていくの!?」
クロリア:「私の本拠地。あなたもこの坊やも盗賊だから公共施設は使わない方がいいでしょ!?
なぜかアランも指名手配中だし。」
パクノダ:(ぁ、犯罪の濡れ衣を着せたから…
メモリーボムで)
クロリア:「さ、早く車に乗って!!」
クロリアは法定速度を完全無視して
夜のヨークシンを突っ走った。
パクノダ:「ち、ちょっと速すぎない!?」
クロリア:「坊やは一刻も争う重傷だからね。
死んでもいいならゆっくり行くけど!?」
パクノダ:「…」
クロリア:「じゃ、もうちょっと飛ばすね。」
グィーーーーン!!
と座席にはりつけられる勢いで加速した自動車は
渋滞道路をわけなくすり抜けていく。
パクノダ:「危ない!!」
交差点から飛び出した車がクロリア達の進行方向を塞ぎかけた。
クロリア:「邪魔だ!!」
クロリアは窓から体を乗り出し、
吸っていたタバコをダーツの様に投げつける。
ガシュ!!
異様な音と共に急停車し
ボッッゴォーーーン!!
爆発で炎上した車両の前を猛スピードで突っ切り、
クロリア達の車はやっと渋滞(といっても弊害にはならなかったが)を抜けて人気のない通りに差し掛かった。
パクノダ:「ヒヤヒヤした…」
クロリア:「ま、このスピードで行けばあと10分で着くわ。」
パクノダ:「ぇ、まだこのスピードで走るの!?」
その頃…
蟹:「畜生。」
自分の愛用者をタバコごときで爆破され、
蟹は少々凹んでいた。
蟹:「フェラーリだぞぉぃ…
しかもこの調子だと仕事に遅れるし。」
タバコを投げつけた犯人を追う気も失せ、
徒歩で仕事場まで向かう蟹であった。
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