アランの章2
□story1 〜一年後〜
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夕焼けが光るオレンジ色の海を横目に、
岸壁沿いの道を一台のスポーツカーが走っていた。
潮風に髪をなびかせ、
ハンドルを握っているのはアラン。
助手席にはロメイスが座っている。
ロメイス:「おい、もっとスピード出さねぇと
間に合わないぞ!?」
アラン:「これ以上出したら道路交通法違反だぜ!?」
ロメイス:「バカか!?
こんな広い公道を
時速50kmで走る奴がいるか!!」
ロメイスはアランの足の上からアクセルを踏んづけた。
アラン:「あ、ロメイス!!」
顔に当たる風が痛いほど
スピードが上がったスポーツカーは、
一直線に道路を突き進む。
ロメイス:「ひゃっほー!!
どけどけ外車共!!」
アラン:「俺達のも外車なんですけど!?
…っていうかやめろ!!
サツに捕まる!!」
案の定、追い抜かしたパトカーが警笛を鳴らして迫ってきた。
アラン:「このっ…
だからいわんこっちゃない!!」
アランはロメイスの足をどけ、
更にアクセルを踏み込む。
サツの警笛はみるみるうちに遠ざかっていった。
ロメイス:「やればできるじゃねぇか!!」
アラン:「捕まってもいいのかよ!?」
ロメイス:「いいじゃねぇかよ
折角ハンターなんだから。
こんなの普通免責だぜ!?」
アラン:「この!!」
ロメイス:「ほーら、お喋りしてたら捕まっちゃうよ!?」
手早くハンドルをきり、焦るアランに対して
ロメイスは楽しんでいるようだった。