詩
□情熱
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何をするにも必ず情熱がいるのだと、
誰かが言っていたような気がする。
誰が、そんなこと言った?
私には情熱が無いと、誰かに言われた。
誰に言われた?
情熱なんて、私にとって
現実の中で夢見てる井の中の蛙のようなもの。
世間を知らないから、情熱なんて言ってられる。
私にとって、情熱なんて無縁のものなんだ。
夕日が情熱を顕しているっていうけど、
夕日はどっちかって言うと哀愁だと思う。
情熱は赤って言うけど、
情熱を抱いている人の気持ちが熱いから赤いんじゃない?
この凍てついた世界で
今は情熱を抱く人の方が
少ない。
真っ直ぐ自分の決めた道を突き進むことがないのだろうか……。
情熱を抱く余地さえないくらいに、
人と社会は冷え切ってしまったのだろうか?
私もきっとその冷え切った人間の内の
一人なんだろう……。
だって、情熱の意味がわからない……。