ナルト総受け
□シカマルの悩み
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「あ!おーい、シカマル〜!」
任務の帰り道、ナルトは自分の少し先に歩いている友人を見つけ、声をかけた。
あ?と振り向くとバタバタと忍者らしからぬ足音を立てて走って来るナルトにシカマルは苦笑いした。
「よう。任務帰りか?」
「おお。久しぶりだってばね!シカマルも任務帰り?」
まあな、と答えて二人で歩き出す。
しばらく、今日の任務がどうっだったとか世間話をしていたナルトがアレッと首を捻った。
「そう言えば、何持ってんだってば?」
ソレ、とシカマルが小脇に抱えているものを指差せば。
今更かよと笑い、
「これから銭湯に行くんだよ。」
温泉街だとちと遠いからな。
そう答えてシカマルはしまった、と思った。
チラリと横を見れば幻覚だろうか――…、
にっこり笑い、目をキラキラさせて、尻尾をブンブン振っているナルトが見えた。
ような気がした。
口が滑った…。言うべきじゃなかった。
それ以前にこの道を通ったのが間違いだった。
頭の良いはずのシカマルだが、誤算だったと荷物を持っていない方の手で頭を押さえた。
ナルトはと言うと、
「俺も行くっ!」
「――いや、え、おいっ、ナルト!」
用意して来るからゆっくり歩いててくれってば!と返事も聞かず走って行ってしまった。
…ああ、最悪だ。
何故シカマルが、こんなにも慌てたのか。
――…それは、シカマルがナルトに恋愛感情を抱いていたからだ。
「――…めんどくせぇ事になっちまった…。」
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