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□【揺れの原因】
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ここは大蛇丸の隠れ家。

薄暗い部屋の中、隠れ家の主である大蛇丸とその助手?のカブトは今、ある場所に身を潜ませていた。

【揺れの原因】


「――カブト、」

「…はい。」

「また地震だわ。」

「………、」

カタカタと音を立てて揺れ出す室内。

はい大蛇丸様、と慣れたように何かを渡すカブト。

渡された大蛇丸は微かに眉を寄せたが何も言わずそれを受け取った。

最近何かとお世話になっている、それ。

それとは―…、

安全第一と記されたヘルメット。

それを頭に被ったその瞬間、

――ガタガタガタガタ!!!

先程よりも更に大きな音を立てて震動しだした。

二人は慌ててテーブルの下に身を隠す。


――実はこの震動、地震で揺れているのではなかった。


次から次へと部屋の中のものが落ちていく、その様子をテーブルの下から見ている二人。

未だ揺れはおさまらない。

おさまるどころか段々酷くなっているようだ。

「…いつになったら落ち着くのかしら。」

「…そうですね。」

「前に居た所でも地震、その前に居た所でも地震。」

「……、」

「私達が行く所って、どうして地震が多いのかしら。」


「…そうですね。」

「もうこれで四度も引っ越ししたのよ。」

「…ええ。」

「なにか地震が起きる原因でもあるのかしら。」

「………、」

カブトは何も言えなかった。

何故なら、大蛇丸が言う“地震”の原因を知っていたからだ。



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