カカナル
□桃色の片思い
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下忍になった当初、サクラはサスケの事が好きだった。
ナルトの事は、バカだし、頭悪いし、うるさいし、サスケとの恋仲を邪魔するし本当に好きじゃなかった。
寧ろ嫌いだった。
だけど、サスケが里を抜けて。
サクラは“うずまきナルト”という人間と、初めて向き合った気がした。
今まで興味なかった事が気になった。
そして知ってみると、男らしいところ、涙脆いところ、一つの事に凄く熱心になるところ。
色々な面が見れて嬉しかった。
だからナルトを好きになるのに時間はかからなかった。
同じ班になって、もう何年立つのか。
どんな時も一緒だった。
笑う時も、涙流した時も、お互いを支え合いいつも一緒にいた。
もっと早くナルトという人を知っていたら。
だからナルトがカカシを好きだ、と聞いた時はショックだった。
自分が一番ナルトの近くに居ると思っていたから。
相談してくるナルトを余所に、ナルトの片思いは叶わないと思っていた。
でも任務以外でナルトと話せる時間が嬉しかった。
例えそれが自分以外の好きな人の話でも。
嬉しかったんだ。
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