カカナル
□桃色の片思い
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「サクラちゃん、俺ってばカカシ先生と別れるってばよ。」
「え?」
今でさえ付き合ってるっていうのか解んねぇけど、少し苦し気に笑うナルト。
「別れるって…、」
「…俺ってば、…疲れた、」
「…もう好きじゃないの?」
「…好きだけど…、カカシ先生は違うみたいだし、もう…、キツいんだってば、」
「…そう、」
ナルトの表情が本当に辛そうで、サクラは何て言っていいのか解らなかった。
ナルトとカカシが付き合いだしたのはごく最近。
サクラはよくナルトから相談を受けていた。
“カカシ先生が好き”だと。
サクラも最初は驚いた。
まさかナルトが男を好きになるなんて。しかも相手は年の離れた自分等の上司。
それよりも驚いたのは、普段うるさいくらいのナルトが恋する乙女の如く、純情な性格だった事だ。
――カカシ先生とどうやって話していいか解らない。
――やっぱり俺は男だから相手にされねぇかな。
――今日カカシ先生に頭撫でられたってば。
――カカシ先生が一楽ご馳走してくれたんだってば。
カカシ先生、カカシ先生、ナルトは毎日サクラに話していた。
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