遊☆戯☆王 デュエルチャンピオンズ

□閑話休題 短編集
2ページ/5ページ

「おはよー、美帆さーん」

朝の挨拶、美帆さんは「おはよ」と返してくる。

「直輝くん、元気だね」

「Yes!いつも元気・・・」

バタンとなんか俺、倒れた。

あれ?息荒いな、体が怠い。
なんでだ?朝起きた時、疲れた感覚はあったけど、なんだろ。

「な、直輝くん?」

「み、ほさん・・・白」

心配されて寄ってきた美帆さんのパンツの色を言ったら蹴られた、不思議と痛くない。痛覚が働いてないのか。

「直輝くん、どうしたの?」

原因と思われる事柄が思い出してきたので口に出す。

「どうやら昨日、女子水泳部の更衣室を覗きこんで、その罰でパン一で浜辺に放置された
美帆さんも女子水泳部なら知ってるでしょ?」

「うん、そうだね また放置したくなったよ」

ニコニコと笑う美帆さん、怖いな。

「ごめんなさい」

俺は立ち上がり、学校とは逆方向に歩き出す。

「直輝くん?」

「寮に戻る、もう、しんどい」

ずるっと転ぶ。

「直輝くん、仕方ないな」

手を差し伸べる美帆さん、可愛い。

「ありがと」

手を借りて立ち上がるとまた目眩が。

「んー、台車持ってこようか?」

「あの、せめて、松葉杖がいいです」

台車で運ばれるのは恥ずかしい。ってか、想像して見たらシュール。

「冗談だよ、肩貸すから大丈夫だよね?」

「う、うぅ」

泣きながら俺は頷く。

「ど、どうしたの?」

「美帆さんに優しくされて、すげぇ嬉しい」

「病人に優しくするのは当然でしょ?」

「なら、看護はナース服で」

「海に捨てるよ」

「ごめんなさい」

ゆっくりと歩き続け、寮に到着。ベッドに寝かされた。

「美帆さーん」

「甘えた声だしてもダメだよ、僕は授業に出なきゃなんないから」

「むぅ」

「おとなしくしてたら、また昼に部のみんな連れて来るから」

「美帆さんだけに看病されたいー」

足にしがみつき涙を流す。

「みんな居た方が楽しいでしょ?」

「美帆さんだけがいいです、じゃないと無理して学校行く」

「・・・わかったよ、全くきみは」

「えへへ〜」

「じゃ、大人しくしててね」

「はーい」

楽しみだなー、俺はそう思いつつ寝た。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ