不二受け

□ひとりの日
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適当な服に着替えている途中で携帯が鳴った。
不二かと思って慌てて携帯を掴んだが、そこに表示されていたのは不二の名前ではなかった。俺は一度溜め息を吐いて電話に出た。

「…乾?何?」
『ああ、不二と代わってくれるか。』
「…今不二といないし。」
『喧嘩でもしたのか?』
「してない。」
『…この時間に一人なんて珍しいな。』
「…そう、だな。」

言われて気付く。
オレいつも不二と一緒だったんだ。たしかに会わない日は無いし、日曜ともなれば朝から晩まで二人でいる。喧嘩してもすぐに会いたくなって、どちらともなく謝ってしまうのが俺たちだ。



そう、俺たちはいつも一緒だった。



ああ、なんだ。

イライラしてるのは不二のせいでも裕太のせいでもない。



ただの禁断症状だ。












不二に、会いたい。





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