不二受け
□カケラ
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退屈な日々は変わらず続いて、僕も今日から3年に上がることになった。
人込みの中クラス替えの表から自分の名前を探す。
「…あ。」
6組。その名前の列の中に自分と、それから見知った人の名前を見つけた。
菊丸 英二
「不二!」
僕を呼ぶ声に振り返るとそこには嬉しそうに手を振る英二がいた。
「一緒のクラスじゃん!」
「そうみたいだね。これからよろしく。」
「ノート写さしてね。よろしく〜!」
楽しそうに笑いながら僕の手を取ってブンブンと勢い良く振る。
相変わらず元気な奴。
僕達はそのまま一緒に教室へ向かった。それからホームルームが始まるまで英二との会話は途切れることがなかった。
ようやく落ち着いて息を吐く。
でもそれも束の間。英二はホームルームが終わった途端僕の所へ来て、またも尽きない話を開始した。
それは放課後どころか帰りまで続いた。
はっきり言って今まで大して話したことなかった。だから一緒に帰ろうと言われた時も正直戸惑った。どうして突然、こんなにも僕に構うのか不思議でしょうがない。
クラスが一緒になっただけなのに…