空に茨

□ゆうわく
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それから、毎日ように
羽柴葉子は媚を売ってきた


まぁ、悪ノリをしてみた



「ねぇ…矢神ぃは葉子の事をどう思う?」


『とても綺麗な人だと思います』


「もぉ、矢神ぃったらぁ////」



ぷっ…

こりゃ傑作だ!!!

ホントに誉めてると、思ってんのか?


いや、実は大嫌いです。


って言ったら

どんな顔するんかな?



「矢神ぃったら、ホントの事を言っちゃってぇ」


『羽柴さんは、どうして死神に?』



自己中にも、程がある

羽柴家は、確かに貴族だった



「お父様に頼んだら、入れてもらえたのぉ」


じゃあ、実力は無しですな


『優しい方ですね』


表面上は、ニコニコしているが
腸煮えくり返ってるよ


「(矢神は、もう私の虜ね)」


羽柴家を、つついてみっか
逆上せ上がるぞ



その前に、嫌われないとな


恨まれて、疎まれて、憎まれて


激しい憎悪を抱いて貰わなければ



私は、その上を行く鋼の心で




「ねぇ…矢神ぃ今日の仕事終わったらぁ、隊舎で待っててくれない?」



『いいですよ』



いやー、羽柴葉子は、行動が早いな




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