ポケモン小説

□その手に
2ページ/3ページ

「大好き」
そう言って、ハーリーは俺から腕を放した。
そして、ハーリーから優しい接吻。
腕には生々しく滲んだ鮮明な赤。

「・・の・・」
俺は、その傷跡を心配そうに見詰めた。
ハーリーもそれに気付いて、苦笑した。

「心配してくれてるの?有難う。でも、大丈夫」
「のー・・」
「大丈夫」
俺を宥めるような口調で言うが、全く安心できない。

「痛くないわけじゃないし、勿論痛いけれど、これが、ノクタスちゃんを愛した証だものvv」
誇らしげに、ハーリーは傷の周りを撫でた。


ハーリー・・

もし俺が、貴方を愛することを許されるなら、俺は貴方を心から愛するよ。
他の誰がハーリーに言い寄ったって、たとえそれが人間であったって
俺は貴方を手放す気はないし、貴方の元を離れるつもりもない。


貴方が、俺を愛する事に、何の躊躇いもなかったというなら。
俺も
迷わず貴方を愛そう―



差し出された
その手を握り返した。




END...→後書き
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ