Short.U

□刺激
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さあ寝ようと部屋の電気を消してベッドにもぐりこむ。

今日一日これといって特別なこともなく、いつもと同じように似たような時間を過ごした。

平凡。

幸せなことかもしれないけど、こんな毎日が続けばもう少し刺激があってもいいんじゃないかと思うくらいにつまらない。





「・・・はあ」

『何ため息ついてんの』





日課となっている、夜寝る前のニノとの電話。

彼は別に彼氏でも何でもなく、同じクラスでなかなか気の合う親しい友だち。

そんな彼との日々の電話は、他人から見たら少しおかしなことなのだろうか。





『何かあったの?』

「んーん、別に何もないけどさ」

『じゃあ何(笑)』

「・・・明日学校やだなーって」

『・・・やっぱ何かあった?」





普段はどっちかっていうと毒舌で私をいじって楽しんでるニノだけど、私が悩み事があったりヘコんだりしてる時は誰よりも心配して親身になってくれる。

だけど、本当に今回は別に悩み事でもなんでもない。





「本当何もないんだけど・・・何かつまんないなって」

『は?』

「毎日平凡過ぎてつまんない」

『すいませんねー俺つまんなくて』

「ニノがどうとかじゃなくてさー。こう・・・もっと刺激が欲しいっていうかさぁ」

『ふぅん。んじゃあげよっか、刺激』

「へ?笑 それってどういう・・・」

『好き』

「・・・ん?」

『好きだよ』





え?急に何?てかそれってどういう意味?んんん!?

突然過ぎるにも程があるニノの言葉は、どういう意味が含まれているのか分からない。

普段から意味深な言い回しをするのも特徴である彼のことだから、私が考えてもどうせ答えにはたどり着かないことは分かっている。





「んーと、何が?」

『俺が』

「うん、ニノのが?』

『そう、俺が、お前を』

「ニノが私を?」

『うん』

「うん?」

『・・・分かってる?笑』

「うん、ん?」

『だから、俺と付き合ってってこと』

「え?付き合うって・・・え!?」

『うわ、遅っ!てか鈍過ぎにも程があんだろ!笑』





え、え、えええええええ!?ど、どういうこと!?

付き合うって、それって、それって・・・





「え・・・えと・・・」

『いーよ返事、いらない。どうせ気づいてねぇって分かってたし』

「・・・うん」

『でも告った訳だからさ、お前にも好きになって貰わないと意味ねーし。明日から攻めなきゃなぁ』

「せ、攻める!?」

『当たり前じゃん。明日からお前の望み通り、刺激的な毎日にしてやるよ』





電話越しにでも分かるニノの悪い笑顔が頭をよぎる。

と・・・とんでもないことになってしまうかも・・・!?





『楽しみにしといてよ、俺の本気』

「えっ・・・」

『んふふ、じゃあ明日ね』





そう言って一方的に切られてしまった電話。

ボーッとする思考とドキドキが止まらない鼓動。


わ、私、明日からどうなっちゃうのー!?


あまりに突然やってきた刺激に思考がついていかない中で、私は平凡であることに不満を抱いていたことを後悔した。

明日からの刺激的になるであろう日々に、今夜は寝れそうにないと感じ取った夜だった。


End.


あとがき

30分くらいで思いついたままにバーっと書き上げました。
よく分からないけど、短時間で書き上げることが出来てよかったー!!!
あと3時間寝れない・・・(>_<)
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