NARUTO Short.
□ヤキモチ
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「ねぇ」
「・・・・・・」
「ねぇってばっ」
何度目かの呼び掛けで、ようやく彼は振り向いた。
「・・・何だよ」
でもそんな彼の表情は不機嫌そのもの。
「何怒ってんのよ」
「別に怒ってねーよっ」
彼はぶっきらぼうにそう言い、再び私から視線を反らした。
どう見たって怒ってるじゃない。
「んもぉ〜・・・」
かれこれもう10分くらいこんな感じ。
彼の相棒かつ忍犬である赤丸も、キバによって外に出されてしまった為、部屋には彼と私の2人。
「きーばー?」
「・・・・・・」
「もう・・・どうしたの?何かあった?」
すると、私の問いかけにキバが少しだけ振り向いた。
「・・・お前さぁ、」
「ん?」
「だからっ、そのー・・・」
急に顔を赤らめて俯きがちになりモジモジし始める。
こんなキバ、珍しいな。なんて思っていると
「キャンッ」
「あっ、赤丸!」
「んなっ!?」
キバに追い出されたはずの赤丸が、突然私の隣に現れた。