NARUTO Short.
□優しい温もり
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今日の任務でミスを犯した私は、その時だけに留まらず今も尚迷惑をかけ続けている。
今回の小隊長であるサスケが、私の野宿用のテントにこまめに顔を出してくれている。
「気分はどうだ?」
「ん、もう大丈夫。ごめんね、迷惑かけて・・・」
「・・・・・・・・・迷惑だなんて、思ってねぇよ」
「え・・・?」
「・・・痛みが引いている内に寝ろ」
さっきの言葉をはぐらかすようにテントから出て行こうとするサスケに、思わず手を伸ばして服の裾を掴んだ。
微かにビクリと肩を揺らしたサスケが何だ、と目で訴える。
「え・・・えっと、あの・・・・・・眠れそうに、なくて・・・」
少しの間気まずい沈黙が流れたが、サスケの小さなため息がやんわりと空気を戻してくれて。
そして思いもよらないサスケの行動に、今度は私の肩がビクリと揺れた。
「え、な・・・なに・・・」
「眠れねぇんだろ」
「そう、だけど・・・」
「寝るまでこうしててやるから・・・」
安心して寝ろ、と微笑むサスケ。
そんなサスケの手はしっかり私の左手を握っていて。
初めて見る優しい微笑みと柔らかいけど男らしいゴツゴツした手の感触にドキドキしながらも、暖かいサスケの空気に急に睡魔が私を襲う。
サスケの優しい視線を感じつつ、私はゆっくりと意識を手放した。
額に柔らかい温もりを感じながら・・・。
End.
あとがき
随分昔のお題を参考に( ̄▽ ̄)
思ったよりはいい感じかなーと思ってますが、いかがですかね・・・?
サスケが木ノ葉にいたら・・・の話です。
綾.
2013.5.2(木) 1:21