NARUTO Long.

□第7章
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こちらに持って来ていた宿題を何とか3日間で終わらせ、一旦“自分のところ”に帰る為の軽い荷造りをしている時だった。


コンコン、




「俺だ」




俺だ、なんて“私の世界”なら警戒されること間違いナシなのだけれど、仮にもここはシカマルの家。

シカマルの他にはシカクさんとヨシノさんしかいない訳だから、声を聞くだけで判別は充分に可能。




「どーぞ、シカマルくん」

「・・・変な呼び方すんな」




そう言ってドアを開けて入ってきたシカマルは、嫌そうに眉間にシワを寄せて私を見下ろしている。




「怖いよ」

「誰のせいだと思ってんだよ・・・。つーか、支度まだ終わんねーのか」

「何それ。まだ出て行かないのか、早く出て行けって言われてるみたいなんだけど」

「・・・んなこと一言も言ってねーだろ」




はあ、と呆れたように溜め息をつくシカマルを無視して荷造りの方を再開させる。

特に大きくはないリュックに色々詰め込んでいると、さっきまで立っていたシカマルが私の目の前にしゃがみ込んだ。




「・・・もういっぱいじゃねーか」

「ん〜、思った以上に入らないんだよね、これ」

「つーか詰め込みすぎだろ、こんないらねぇと思うんだが・・・」




どうせすぐ帰って来んだろーが、とさり気ない言葉に顔が綻んだ。

まるでここに居ていいと、居ることが当たり前なんだって言われてるみたいで・・・素直に嬉しかった。




「えへへ・・・」

「・・・何だよ急に、訳分かんねー・・・」

「別に分からなくていいよーだ」

「はあ?・・・つーか、それ貸せ。手伝う」




悪態をつきながらも一緒に支度を手伝ってくれる彼は、やっぱり紳士なんだと思う。

そんな彼をいつの間にかボーッと見入ってしまっていたのか、顔を上げたシカマルとバッチリ目が合った。




「・・・何だよ」

「シカマルってさ、優しいよね」

「・・・は?」

「だから、優しいよねって」

「はあ・・・。んなこたどーでもいいから早く支度しろ」

「はーい」




そんなこんなで、シカマルが手伝ってくれた甲斐あって、支度はすぐに終わった。


2014.8.31(日) 6:38

 

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