06/18の日記
21:29
五日目
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皆さん、こんばんは。
やっとこさ十二話のアップ完了しました!まあ自己満サイトなので自由気ままに書かせていただいてます。
でもやっぱり感想は嬉しいです。拍手時のコメントありがとうございます。
現在は時間が切り詰められてて通いの電車内で執筆に励んでます。まあどうせ携帯小説だしそんな労力要りませんがw
執筆とはいえないな、打ち込み作業ですね。これからものらりくらり、飽きるまで続けてみようかと思います。
さて、話変わりまして
もう絶対に続きがかけない小説をアップします
サイレントリュカ
スマッシュブラザーズと、呼ばれた集団があった。
ただの血の気の多い野郎(ときたま姫や娘)ばかりが住まうのは、この世のどこかの果てにある隔離された都市に存在した。
理由は様々で、暇だから、賞金が欲しいから、身を追われているから・・・
別に勝手に来た訳ではなく、彼等は選ばれ招待され、ワープゾーンという異次元転送装置から降りたのだ。
賞金制で、選手の寮宿泊・三食付きが保障される。
集団が滞在する都市は、それ程近代的なところではない。コンビニや娯楽施設はちらほら見かけるが、郊外の川沿いへ行けば話しは別。
自然味溢れた森や滝が広がり、季節の色を映し出す。人の手により創られたものは一切無い。
しかし今そこへ遊びに来ているのは、鼻の大きい緑色の謎の生物と、金髪の小さな少年である。
残暑の続く八月だが、森の中には湿気の無い気持ちの良い風が吹き抜けていた。きっと彼等は涼みにきたのだろう。
「ヨッシー、こっち、きれいな水」
「ワーオ」
「よどんでない。美味しいよ」
「ワアー」
ヨッシーと呼ばれた緑の生物特有の言葉なのか少年は意味が解ってないようだが、人語は通じるみたいだ。少年の隣へしゃがみ、滝つぼの水をほおばった。
「ワオー、ワショワショ」
「おいしいよね。お家の水とは違うよ」
「フムッ」
目は口ほどに物を云う、のだから反応でわかるのだろう、こんなに笑顔なら言葉がなくとも通じる。
つい少年も素直な顔にさそわれ微笑みを零す。
何口か飲んだ後、ヨッシーがざぶんと水の中へ入った。そして気持ち良さそうにバタ足ですいすい泳ぐと、少年にも入ろうと言わん位に催促をした。
誘われ少年もシャツを脱ぎ裸足になって、滝つぼに飛び込んだ。
わあ・・・
深く潜り、中から柔らかな夏の日光が差す水面を見上げた。
キラキラと光る水の神秘は感無量で、水中ということを忘れさせてくれる。
息苦しくなり息継ぎをしようとむき返ると、ヨッシーが滝の泡があふれる中に入ろうとしていた。
あっ!!
びっくりしてすぐに水面上にあがり、もう一度、大きく空気を吸い水の中へ。
ダメだよヨッシー、あぶないよ!
少年も後を追い、滝の中へ入った。
何も見えず、上からの水流に揉まれ堪らなく苦しい。目も開けられない。
これじゃあヨッシーも僕も死んじゃうよ・・・
手の動きを止め、酸欠でくらくらしてきた体を再び空気中へ戻そうと努力する。
すると、重みを含んだ水から突然開放された。水泡の地獄から、陸にたどり着いたのだ。
ゆっくりと目を明けると、ヨッシーが心配そうな趣で少年を見つめていた。
「ウー・・・」
「ヨッシー、無事でよかった」
ほっと溜息を零すと、周りを見上げて確かめる。
じめじめとした洞窟で、立つと天井に手が届くぐらい。
「何か変な所にきちゃったね・・・」
「ウウ」
「奥いってみよう!」
「ワショー」
どうやら滝つぼの側面にある洞へ迷い込んだ様。
少年の心はちょっとした冒険気分で満ちて、不安と期待が入り混じった好奇心で足取りは軽かった。
ヨッシーもニコニコしている。
「ちょっと暗いね・・・この先何があるんだろう」
ぺたぺたと足音が響く。遠くまで小さく反響しているので、果てはまだ遠いのだろう。
ヨッシーがつんつんと少年をつつき、何かを見つけたように指を差す。
「これなに?」
「フムー・・・」
よく見ると、綱にぶらさがったひし形の対角が繋がる不思議な紙が岩壁に真っ直ぐ付いているのがわかる。
紙の色は紅白交互になっていて、何となく不思議なものをかもし出している。
二人ともこの綱の意味を知らないので顔を見合わせているのだが。
「とりあえず、転ばないように綱をつたって歩こうか」
随分古いもののようで解れている部分が幾つかあったが、つたっていくには十分だ。
ヨッシーとしっかり手を繋いで順調に歩み進めた。
時々転びそうになっては手を引かれ、また転びそうに体重が向くと手を引き。
進む事に暗闇へと深さは増し、ヨッシーと共に歩んでいるとは解らなくなる程度までにもなってしまうと、
繋いだ手の向こうに彼の思い描く懐かしい人間を思い描くのだ。
そうすると、何も見えない無の世界で自分は更に一人になったと錯覚し目の前が揺らいできてしまう。
不安定になって、頑強な地面が泥の様に感じる。足取りは思うようにいかなくなるだろう。
そういうときに、仲間のある言葉を思い出す。何度も何度もそれは背中を押す力強さを持ち合わせている。
少しずつ明るくなってきたような気がして、足ばかりみてた顔を上げると明るい光源が目にはいった。
「出口かな?よし、行こうっ!」
更に軽快にそこへ向かった。
選手達の集う寮はというと既に朝食時で、漢字に置き換えた”川崎”の愛称をもつコックカワサキの食堂で賑っていた。
「マリオさーん!リュカがヨッシーと一緒にまたどっかいっちゃった!」
野球帽を被った少年、ネスが相談するのはスマブラの中で一番の金持ちで最強であるマリオだ。
頼り無さそうに見える愉快な性格故に信頼は深く、誰もが素直に話しかけられるスーパーヒーローというわけだ。
「うーん・・・まあいいんじゃないかな、門限は無い訳だし・・・」
「でもっアイツまだぼくより小さいし、ちょっと間抜けだから心配なんだよ・・・」
「といっても少ししか歳なんて変わらないし、それなりに決め事はできるから大丈夫だろうよ、な?
それに・・・ちょっと気分転換したいんだろ?小さい頃色々あったみたいだし」
「・・・・・・そっか・・・・、ちょっと最近辛そうだったし、お兄さんの命日とかだったりするのかな」
「まあでも、おれ達とわいわいやってれば何とかなんでしょ?ネスも兄さん代わりになりそうだしな。」
「僕が・・・・兄さん代わりに?」
「繊細なとこなんていくつも無い、似非リュカ、天真爛漫傍若無人、真っ直ぐすぎ。
兄になりきれる所何ていくつも無いが、そこが一番重要でリュカにとって欲しかったモンなんじゃないの」
「?・・・・?????」
奴は緊張感の欠けた声で、抽象的かつ大事な事を癖のようで云っている。人生経験が豊富だからなのか?
適度に成長できているのなら理解はできるが、ネスの様に小さいならしょうがない。
そこを問うてみればいつも「大事な事って大体は行動」とゆるく答える。
それがわかるのは大人になってから、だろう。
「多分いままで辛い思いしてきて精神的にも成長できてるんなら、もう成長止まんね。
兄さん代わりとか言ってるけど十分に甘えさせてないのは将来にも障害になるようだし・・・」
「さ、さすがマリオさん。僕にゃわけわかんない」
「・・・・って仮面の球体がゆってたけどな」
「メタナイトさんかよ!!」
「ありがちツッコミ、減点」
「わっけわかんねーよょ!!」
そんなネスに決着をつけたとかで勘違いし、カワサキの腕振るうカウンターに青笹かまぼこを買いにいった。
そんなもんねーよと軽くあしらわれているマリオを他所に、ネスは先ほどの言葉を頭に浮かべながらぼーっとコーンスープを見つめていると、肩に控えめな感触が。
マルスがつついてきたのだ。少々秀才明晰を意識し気取った私服が目に付くが、彼自身はとても優しく温和な性格である。
元気が無いネスを見て心配したのだろうか?
「やぁ、ネス。アスパラ食べる?」
「食べるけど、何なの?」
「えっとね、マヨネーズもどう?」
「付けるけど、何なの?アスパラって」
「いや・・・いつもの野球少年がどこかへ吹き飛んでしまったからね」
「僕以外に野球少年いたっけ?何処に吹っ飛んだんだろ」
「そういう意味じゃないよ」
マルスの謎の言動に首を傾けるネス。
隣に座っていた青年二人・・・アイクとリンクがマルスの首の付け根にチョップをお見舞いした。
「なあ子供に元気もたせたいならもうちょっと凝れよ、馬鹿にしすぎだってそれ」
「リンクの言うとおりだ・・・ガキには肉食わせろ肉」
「アイクは馬鹿なんだね?馬鹿なんでしょ?馬鹿だよね。」
「アスパラと肉なんて何分も差がある。ガキは大体野菜が嫌いなんだよ」
「いあっそういう問題じゃないんだよアイク、マルス。馬鹿なの?馬鹿なんだな?馬鹿認定?」
「認定すんなぁ!どうせリンクもハンバーグ作れとかでしょ?馬鹿確定でしょ?」
「確定してねえ!ここは予定も忘れる恐怖の怖い話を与えてやろうとな」
「頭に植え付けるのか。リンクのウマシカ」
訳のわからないやり取りだけでもネスは微笑んでいたが、リンクはそのまま怖い話を話そうと続けた。
「メタナイトから聞いたんだけどさ、この辺って何かスゲーー猛獣が封印されてるとかされてないとか」
「不可解な事いってもネスにはわかんないって、信じたらどうすんだよそういう事!」
「まっ待ってよ、聞かせて欲しいよそれ!信じたりしないから!」
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