12/20の日記

21:02
天使と悪魔と堕天使
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この記事には
わたしの過去が書かれています

わたしが犯した
償いきれない罪のこと


わたしの存在理由



そんなことが書かれているので
見た人を不快にさせると思います


わたしがどれだけ
汚い人間かわかります



それでもいいなら
このままスクロールして
おすすみください






































中三のころ



その日は雨だった



学校の放課、
友達と帰り途中に
子猫の鳴き声で足を止めた




目の前に子猫がいた



雨に打たれていた




目やにで目も見えてなくて
小さなその体は震えていて
誰かに気付いてもらおうと
必死でニャーニャー鳴いていた





右も左もわからない

生後何日かの子猫は
歩くこともままならなくて
このままじゃ
雨で渦を巻いている川に落ちるか
車に引かれるか

そのどちらかだった



わたしは見ていられなくて
その子猫を連れて帰った



雨に濡れたその体は
思ったよりも小さくて、儚くて、
壊れてしまうんじゃないかと
込める力を押さえた


手に添えた子猫の体温は低く、
震えているのが服の上
からでもわかった



その猫の体臭は鼻を
ふさぎたくなるほど臭く
痩せ細った身体で
わたしに一抹の抵抗を
見せていた





家に帰って
体を洗ってやると
子猫の身体から
臭いが巻き上がり
鼻孔をふさいだ


風呂から出たあと
目やにをティッシュで
拭いてやると
子猫の瞳が開き
ブルーサファイヤの瞳を
こちらに向けて一声、

『ニャー』

と、鳴いた。



可愛かった。



すごく、可愛かった。



気付けばわたしの頬の筋肉が
緩んでいて、子猫はわたしを
母親のような眼差しで
見つめていた



リビングに新聞紙を引いて
その上に置き
体を拭いてやった



そしたら子猫の体から
ピンク色の虫が出てきた



子猫はきっと、
母親に捨てられたのだ




その虫から
子猫がどういう状況
だったのか絵に浮かんだ


次第に涙が出てきた





ちょこも子猫を慰めるよう
子猫の身体をぺろぺろと
舐めていて
子猫は嬉しそうに
ちょこに鳴いていた






子猫をうちで飼ってあげたかった



けれど、うちではできない





わたしは子猫を毛布に
くるんで外へ飛び出した



まだ雨は降っていて
わたしは傘を持って
寒い気候を切り裂きながら
走った


近所中を一件一件、
しらみつぶしに
猫を飼えないか頼んだ



けれど十件回っても、
二十件回っても、
子猫を飼ってくれるうちは
見当たらなかった




いつしかわたしは
片手で猫を支えていると
猫が雨に打たれてしまうので
傘をさすのをやめていて、
子猫をパーカーの服の中へ、
両手で持っていた




髪も服もぐっしょりで
前を見ることも辛かった


寒さで体も冷え、
わたしは身体的に疲れ切った







だから、だったのか





わたしは子猫を
他人に押しつけようとした




標的の家は
門前に猫を置いていけば
飼ってくれるという
猫愛好家の一家で
近所で知られていた



だからよくその家の門前で
猫が置かれていた




それを思い出し、
その家なら飼ってくれると
走ってその家に向かった





けれどその家には
誰もいなかった




どこかに出かけていたのだ



待っていよう、と試みた


話せば、きっとわかってくれる








けれど、もし断られたら?




飼ってくれてたのは
猫に里親がいないから




わたしを見たら
あなたが飼えばいいじゃないと
飼ってくれないかもしれない






わたしにはもう
ここしか頼れる宛がなかった



だから、ここに断られたら
わたしはもうどうすることも
出来なかった







ならいっそ。





わたしのぼーっとする頭は
卑劣なことを考えた










子猫をここに置いていってしまおう













けれど、門前に置いておくと
帰ってきた車に引かれる
かもしれない



それに、子猫を入れる
ダンボールもない



雨に打たれてしまうのも
可哀想だった



どうしようかと考えたわたの
目にひとつの家が止まった



犬小屋だ。




中には柴犬が入っていて
アーモンドの瞳で
こちらを向いていた




わたしはちょこと子猫の
絡みを思い出した




ちょこは子猫の体を
同じ同種のように
舐めて可愛がっていて
子猫も嬉しそうだった






ここなら─────。





この子は子猫を
可愛がってくれるだろうし、
この柴犬が可愛がっているなら
家の人も納得するかもしれない



わたしは毛布にくるんだまま
子猫を犬小屋の中に
そっと置いていった






ばいばい






心のなかでそう言って
わたしは子猫に背を向けた









すると、










ニャ───ッッ!










子猫の叫び声が聞こえた











慌てて家に戻って見てみると
そこには無惨な光景が
広がっていた




犬はまるで
子猫をおもちゃのように、

口にしっかと咥えて
その猫をぶんぶんと
振っていた



そして子猫は犬の
口から投げ出された



べシャッ、と
鈍い音が雨の音に混じってした




犬が子猫に向かっていったので
わたしは「やめてーっ!」
と叫びながら子猫を
柴犬から取り上げた



その家から連れて出た
子猫の体は衰弱していて
ニャーとわたしに
鳴いてくれた元気など
欠片もなかった



震えていて、
家に帰ってドライヤーで
乾かしてもいくら毛布を
掛けても震えは止まらなかった





一刻もはやく助けないと





そのあと友達が来てくれて
泣きながらどうしようと
焦っているわたしを
慰めてくれた





友達と相談した結果

わたしたちは子猫が
目に止まるような場所に
ダンボールを置いて
その中に子猫を入れた







今思えばなんでそんなことを
したかわからない



わたしも頭が回らなかった



パンクしていた







人々は目を止めてはいたけど
誰も拾ってはくれなかった





すこし経ってわたしが
子猫の様子を見に行くと


子猫は死んでいた







冷たくて、
目を閉じて
綺麗に死んでいた










わたしの頭は真っ白になった








そのあとわたしは
風邪を引いて寝込んだ



学校も休んだ





涙もずっと流していて
止まらないと思っていたのに
涙はいつの間にか止まった



そのことに嫌気がさした

どうして止まるの?



子猫はわたしのせいで死んだ



わたしが殺した






死にたかった



わたしが死ぬべきなんだ




子猫はまだ生後何日かで
もっと生きれたのに




わたしが命を途絶えさした




わたしが殺した





わたしも苦しんで苦しんで
死にたかった


子猫のところへ
逝きたかった






わたしは拾ったのにも
関わらず責任逃れで
他の人に押しつけようとした



しかも子猫を苦しませて
痛め付けて捨てた




どうせするんだったら
最初から拾わなければ
よかったのに



うちで飼えないのは
わかっていたんだから






わたしは偽善者だ








あのころ
本当に死にたくて死にたくて
たまらなかった










でもそれは
また逃げてることだった



死ぬのは怖い





でも子猫を思うと
死にたくてたまらなかった




それは、
楽になりたかったから




現実を受け止められなくて、
受け止めないで、
わたしは死んで逃げようとしてた





生きることは死ぬよりも辛かった





わたしが死んだって
どうにもならない




だったら子猫に償わなければ





わたしは子猫を殺したという
重い十字架を背負って
生き続けなければならない


それがわたしに対する罰。




そして子猫に償うこと。




わたしの存在理由は
そのふたつ。





るろうに剣心にハマったのは
剣心の生き方がわたしに
似てたから。






償い方は自分なりでいい


わたしは動物のために生きる




動物愛護をする



虐待を止める




自分よりは他人を優先する





傷ついてもひどい目にあっても
わたしは動物を助け続ける





今だって死にたいよ

死にたくなるよ





だけどわたしには
やらなければいけない
ことがあるから



絶対に死ねない


死んじゃいけない





わたしが死にたくなるのは

子猫を思い出すから




けれどそれは罰だから




罰を受け止めないと




逃げちゃ駄目だ






それを背負って生きること






苦しいけれど


人のために、動物のために
生きているって
悪いことじゃない





今のわたしの人生は
動物のために生きてる証




大学選びもそのあとの人生も
動物を助けたいから選んでいる




でもそれは償いもあるけど
わたしがやりたいという
想いが第一





これからも動物のために生きる






だからわたしは今は
勉強とか頑張らなきゃ







子猫ちゃん


わたし、がんばるよ






あなたみたいな子を助ける





ずっと忘れないから







あなたのこと。

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