オリジナル

□雲
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青のなかに





無数のしろいふわふわ





だれかはそれを綿菓子のようだと言ったけれど





それはそう簡単につかめない










綿菓子はすぐにとけて消えてしまうけれど






それはそう簡単に消えない








ずっとそのかたちを保ってる










ときどき黒ずむこともあるけれど





きらきらのしずくを落としてくれて







そのあとはまた元通り





しろくてふわふわ






乗ってみようと



手を伸ばしてみるけど










屋根の上にのぼって



もっともっと大きく手を伸ばしてみるけど










とどかないよ









どうすればとどくかな





もっともっと




高いところに乗ればいい?





もっともっと




背を伸ばせばいい?










でもね









どんなことしても




とどかないって気づいたんだ








どんなにがんばっても





手のとどかないものがあるって知ったんだ












でもね






あきらめないよ










だから






まいにちまいにち













そらに手をかかげてるんだ







手をかかげるとね










ふしぎ









君より僕の手の方がおおきいんだ












だから











なんどもなんども君をつかんでいるんだ










つかんだ感触はないけれど













いつもつかまえれないけど











いつかつかまえてみせるよ














そのときは







手のとどかないものなんてないって信じてもいいのかな

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