BLEACH
□犠牲 ハリベルside
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――――――犠牲の上に立つ生。
「アパッチ、スンスン、ミラ・ローズ、一瞬でも気を抜くな。皆、無事に戻って来い」
「「「・・・はい!」」」
普段通り一切気を緩ませない彼女の表情には暗さが増されていた。
気の張り詰めすぎか。
ハァ、と一息ついてまた新たに気を引き締める。
主君である藍染に呼ばれ、現世に立つ。
スタークの霊圧を感じたハリベルは、
彼の方を見さえしなかったが、何故か安心した。
これから戦いだというのに、自分らしくない。。。
いつもならこんなことはない。
十刃全員と死神の全面戦争だからか・・・?
いや、関係ない。。。
―――ガンッ、ギィン!・・・ザッ。
「・・・人に、霊圧乱してるだァ、なんだァ言っときながら、てめぇも、乱してんじゃねぇかッ!」
ガンッ!
「ちッ・・・・・・。」
また。ふとスタークの方を横目で見てしまう。まだ戦いは始まっていない。
こいつの、言う通りだ。私は馬鹿だな。
不安に駆られるなんて、情けない。