その笑顔は反則だから





「乱馬〜」


ああ…

天使の顔をした悪魔が近づいて来る…



「今回は結構自信あるんだっ」


手に持ってる物体を見るとおめーの自信は一体どこから湧いてくるんだ?
と尋ねたくなるぜ…



「さぁ、どーぞ召し上がれっ」


そう言われてもなぁ…

できれば召し上がりたくないんだが…



「…食べてくれないの…?」


わかった!食う!食うから!
頼むからそのウルウルした瞳で悲しそうに俺を見つめるのはやめてくれっ!



「どう?おいしい?」


…うまい…

…ハズがないだろう…

この見た目でうまかったらまさに奇跡だ。

だが、こんなに期待いっぱいの顔を向けられたら…


「ま、前よりは少しはマシになったんじゃねー…?」


と言うほかに、俺に選択肢は残されていない…




…何度腹を壊そうと

何度生死の狭間へ連れていかれようと…


それを食った俺へ向けられるご褒美の笑顔…

それをもらえるなら俺は、何度でも同じことを繰り返すさ…



ただ、

頼むから何年か後までには少しは上達してくれよな…?


じゃないと俺、将来格闘続けられなくなっちまうから…


end...


◇あとがき◇

乱馬君にとって、あかねちゃんの笑顔は一番大切なものであり一番苦手なものだと思うんですよね

ってことを書きたかったんです。


あかねちゃんの料理を苦しみながら食べる乱馬君が大好きです♪笑



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