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□メモリーズ・カスタム
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メモリーズ・カスタム





しこたま飲んで飲みまくり、前後不覚で帰宅、26:18。

さすがにこの時間に神楽を起こしてしまっては、かわいそうだ。っていうか、起こしてしまってブチ切れた神楽に半殺しにされるであろう俺が、かわいそうだ。

視界はぐるーんぐるん回って気持ち悪いが、とても愉快な気分だった。

へへへと口に出して笑い、もうひとつ愉快な気分になる。

体温が随分上がっているものだから、冷たい玄関の床がとても気持ちよかった。

あーあ、愉快な気分だ。

くくく、と顔を床に押し付けて、肩を震わせ笑った。

だらりとしまりのなくなった口から、涎が垂れる。

それがまたおかしくて、ひひ、と笑った。

「銀ちゃん、こんなトコでなにしてるアルか」

ふと見ると、神楽だった。

下から見上げているので豊かな胸に遮られて、顔が思うように見えない。

見えないけれども、その声音で神楽が不機嫌な顔をしているのがありありとわかった。

「また飲んできたアルなっ!アホ!」

飲んだくれ!マダオ!と罵倒しながらぱたぱたと軽やかな足取りでシンクで水をいれて、また帰ってくる。

「やさしー…」

思わず言うと、フンと神楽はそっぽを向いた。

「放っておいたら銀ちゃん、時間も考えないで大騒ぎするアル!そういうとこはホント、昔っからかわらないネ!もうパピーなんだからちょっとはしっかりするアル!」

え、と鈍くなった脳が処理するより先に、とてとてと小さな足音が聞こえてきた。

「マミー…、どしたの?パピーかえってきたの?」

目を擦り擦り現れた幼い少女は神楽そっくりで、銀時は思わず目を見張る。

「ああ!もう!起きちゃったヨ!アホ銀ちゃん!ちっさいうちの睡眠は大事アルから遅くなったらなるべく静かに帰ってきてねっていつもお願いしてるのに!」

はいはいアホなパピーアルな、いいこだからあんなんなっちゃだめヨ、いいこはもっかいおねんねしにいこーネー、と神楽が少女を抱き上げて寝かしつけに行く。

あれっ

あれっ、あのあれ、なに、神楽にそっくりな、あの、あれっ

回らない頭で必死に考えていると、またパタパタと神楽が帰ってきた。

「もー!起こしちゃったヨ!バカバカ!アホ!ほんとろくでなしの親父アル!」

「ちょ、えっ、そうなの?俺が親父でファイナルアンサーなの?」



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