これ以上彼を苦しめないで・・・

□00 これ以上彼を苦しめないで・・・
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「ら、乱菊さ「たいちょ〜う!!!!」


俺の言葉を遮って乱菊さんは冬獅郎に抱きついた。


「なっ!ま、松本!!」

「たいちょうたいちょうたいちょう!!!!」

「うっ!!」


冬獅郎は今怪我人。乱菊さんの抱きしめはいつも強力・・・となると・・・!!

俺は冬獅郎に目を向けた・・・


「―――」

「とうしろぉお―――!!」


当たり前のように冬獅郎は白目をむいて今にも死にそうだった(もう死んでるけど)。


「ら、乱菊さん!!冬獅郎死にかけてますって!!乱菊さん!!」

「・・・あら」


乱菊さんが腕の力を緩めた途端に、冬獅郎はその場に崩れ落ちた。


「はぁっ!はぁっ!はぁっ!・・・松本!!毎度毎度俺を殺す気か!?」

「大丈夫か!?冬獅「やですねぇ☆殺す気なんてあるわけないじゃないですか☆」


また俺の言葉を遮られた・・・俺って忘れられてる?

てか冬獅郎、毎度毎度って・・・!・・・よく今まで生きてこれたな・・・


「ゲホッ!すまない、助かった黒崎」

「えっ!?あ、いや!大丈夫か?」

「ああ。なんとかな」


冬獅郎・・・お前はいつも死のの危機にさらされてるんだな・・・


「それより・・・どうした松本・・・」

「はい、ここが分からなくて☆」

「またか・・・」


またっ!?まさかその分からない書類を持ってくるたびに抱きしめ攻撃を!? (勝手につけた)
・・・でも、乱菊さん。楽しそうだな。そりゃそうだよな。帰ってきたんだから。

そのとき・・・


「ん?」


ひらひらと舞いながら、地獄蝶が来た。




この地獄蝶の伝令が、この物語の始まりだった・・・








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