中編

□7回目
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「何 最近元気ないじゃん総一郎君」


「総悟です 旦那には関係ありやせんよ」


「冷てェなァ これでも俺人生の先輩だから 困ったら何でも相談しなさーい
…て あれ?ここ亜夢ちゃんが働いてる店じゃね?」


「だから何だってんですか」


「寄ってかねーの?」


「…別に 用もねーし」


「…お前さ、『待って!!』」



銀時の声を遮った声が聞こえた方を振り向けば そこには亜夢の姿があった



『総…うわっ』



慌てて店から飛び出したせいか 何もない所で派手に転んでしまった



「おまっ何やってんだ!!大丈夫かよ…あれ?沖田君?」



地面に伏せている亜夢に手を差しのべながら 視界から消えてしまった沖田の姿を探す
沖田は亜夢を無視して先に歩き出していた



「ちょっとー沖田君!愛しの亜夢ちゃん転んじゃってるよ!!銀さんにとられちゃうよ!?」


おどけたようにそう言ったが 立ち止まった沖田が発した言葉は素っ気ないものだった



「そいつが転ぼうが俺には関係ねーんですよ」



『…総悟!!』



再び歩き出そうとした沖田を引き止めるように亜夢が沖田の名前を呼んだ


『私…総悟に何かした?』


「…別に」


亜夢の顔を見ようとしない沖田

銀時はそんな二人を黙って見守っている



『じゃぁ…私の事 嫌いになった?私 また総悟と海遊びに行きたいな』



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