中編

□4回目
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「貴様ァァァ!!何してくれてる!?」




頭上から降ってくる怒声に二人して上を見上げた





「何って…刀腰から外しただけでさァ 親切に絶対手の届かねェところに投げてやったんだ 感謝しろィ」




足元を見れば落ちていたのは総悟の刀の鞘だけだった




「おのれ…!!だが こちらにはまだ最終兵器として爆弾があるんだ」




「ほォ その最終兵器とやらの威力 是非とも見せてもらいてェな なァ総悟?」





「げ…土方」




『!!』




突然背後から別の声が聞こえ 振り向けば 黒を纏った集団がバズーカを構えている




「これで終めェだ」




ガコンッ




ドオォォォン!!





いくつものバズーカの威力と その衝撃によって破裂した爆弾の威力によって 廃ビルは大爆発した





『………』




あまりに速い展開に亜夢はただポカーンと見ているだけだった




「オラ 何ポカーンとしてんでィ」




軽く頭を小突いてきた彼は いつもの彼に戻っていた




『総悟 ありがとう!本当に守ってくれたね』




沖田が言った通りに 自分のことを助けてくれて 本当に嬉しかった





「!…別に こんなの当然の事でさァ 人質がお前じゃなくても俺は同じ事するぜィ 何たって俺は優しいからな」





照れ隠しなのか ふいっと背を向けた沖田に亜夢は笑みを溢した





『…ふふ』




「オイ何笑ってんでィ」





『んふふー 別に?ベチンッあいたっ』




不意打ちのデコピンは地味に痛かった





「あんま調子乗ってんじゃねーやい」





『えへへっ』






この地球と同じく 私は総悟の事まだよくわからない



銀さんは総悟のこと ドS(いじめっこの事らしい)だって言ってたけど 本当は優しい人なんだって思う




走って来てくれた

名前を呼んでくれた

守ってくれた




そんな不器用なあなたの 優しさが 私は嬉しかった



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