中編

□5回目
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――"真選組は無償で困っている一般市民を助けるんでねィ
亜夢 何かあったらいつでも言いなせィ"




俺が亜夢との約束を守ったあの日以来 なつかれたとでも言うか
アイツは俺についてくるようになった




『ねぇねぇ総悟 何処行くの?』



「見回り」



『ねぇねぇ総悟 私も行きたい』



「好きにしなァ」





『ねぇねぇ総悟ー』



「………」



最終的にシカトする

いちいち答えてたらキリがねェ


こいつのこと もっと知りたい


そう思ったのは本心だが こうも私生活に密着されちゃァ さすがにウザく思うわけで


シカトすれば こいつもついてこなくなるかと思ったのだが ついてきやがる
しかも一人でベラベラ喋りながら


端から見りゃぁそりゃ異様な光景だろうと思う




『それでねそれでね…』


ホントいい加減にしろよ



俺のイライラも限界に近づいた時 亜夢はふと思い付いたようにこんなことを言ったのだ




『そういえばさーずっと思ってたんだけど 宇宙から見たこの星は青かったの でも見る限り地上に青いものなんてないよ?ねぇなんで?』



「お前…もしかして 海知らねぇの?」



「何ソレ」



シカトを決め込むつもりが 思わず口を開いてしまった

どうやらコイツは海を知らないようだ


ホント地球に何しに来たんだお前




「…ハァ 着いてきなァ」



『え 何処行くの?』



「海。見せてやりまさァ」



全く世話のかかる奴だ




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