中編

□3回目
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「オーイねーちゃん 団子一つ」




『はーい……あ』




「…………」






それは一時間前




いつもの様に土方に「サボるなよ」とかどやされながら 見回りに屯所の外へ出た俺は もちろんサボる気満々で 見回りのコースを外れ 店が立ち並ぶ繁華街に足を踏み入れた



それから 駄菓子屋によってアイスを食べて
ゲーセンに寄って一発稼いで

とりあえず いつも通り仕事をサボった俺は 休憩がてらに一件の団子屋に立ち寄った




そして団子を頼むために近くにいた店員に声をかけたのだ




そして今に至る





「何でお前がここにいるんでィ」




『何でって 店員だから?』




「悪ィ お前とまともに会話しようとした俺が馬鹿だった」





目の前で不思議そうに首を傾けている亜夢に俺は小さくため息をつき 早く団子を持ってくるよう促した





亜夢が地球にやって来たのは 出稼ぎが目的ではないが 生活するためにはやはり金が必要だ

俺の中では毎日町中を走り回っていそうな印象のアイツも さすがに働かなくては生活ができないのだろう




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