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猫不二1
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「不〜二」
窓際の席で読書をしている不二に接近。
不二はすぐに本から顔を上げてくれる。
「英二おはよ」
風に髪が揺らされている。
「何読んでるの?」
さりげなく君の手に触れながら本を掴む。
「星の王子様?」
「そう。いつもと同じなんだけどね…」
そう言って微笑んだ。
「不二、これ好きだよにゃー」
「うん。英二も読んでみない?」
「う〜ん。俺あんまり読書しないからなぁ…。あ!でも不二が読んでくれるんだったら良いけど」
「子供みたいじゃない」
不二は吹き出す。
「良いじゃんかぁー!不二が読んでくれたら飽きないんだけどにゃ」
軽く膨れっ面をしてみる。不二は優しいから良い返事を絶対してくれる。
「しょうがないなぁ…。別に本を読むのは良いんだけど、ちょっと恥ずかしいかな」
「大丈夫大丈夫。ちゃんと話聞くからさ!んでんで、いつ読んでくれるの!?」
「う〜ん…。いつでも良いけど」
「じゃあ今度の日曜日!二人で遊びに行こうよ!」
「解った。本、持ってった方が良い?」
「うん!だって不二に読んでもらうんだもん。絶対忘れんなよ?」
菊丸は満面の笑顔で笑う。
「うん。」
不二も優しい笑顔で頷いてくれた。
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