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猫不二5(リョ不二
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「先輩」
越前に呼び止められる。
今は昼休み。
「越前?」
「カルピン知りませんか?」
「越前の家に居た猫のこと?」
「そうッス」
「帰ってきてないの?」
「3日前から一度も見かけないんですよね」
「う〜ん…誰かが保護したとか」
不二は片手を顎に持っていって考え込む。
「不二先輩猫だから解るかなぁって」
不二はちょっとショックを受けた…。
「僕でも解らないな。もう少し待ってみるしかないね」
「今日帰って来なかったら、先輩カルピンになってよ」
「僕は猫じゃないよ」
さすがにちょっとむっとした。
「猫っすよ」
越前は悪びれる様子もなくさらっと言う。
「今日カルピン、一緒に探すよ」
不二は諦めて言う。
「良いんですか?」
「…ああ」
「じゃ、帰り迎えに来ます」
越前は先に行ってしまった。

でも、わざわざ三年生の階に何しに来ていたのだろう…。
カルピンを多少恨みながら教室に戻った。
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