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□★愛に飢えているのだろうか…(塚不二
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夏休み。
今日の部活も終わってそれぞれに遊ぶ約束が行き交ったり用事があるからと帰っていく者も居る。
不二の姿を探す。
菊丸の横で着替える不二が眩しく見えた。
きっと今日も不二は菊丸と何処かへ出かけるのだろう…。
三年生になってからは菊丸がいつも不二の隣に居る様な気がする。
一年生の頃の方が俺達の距離は近かったのではないだろうか。
最近、そう不安に駆られることがあった。
不二は今でも俺を友人だと思っているだろうか…?
「手塚」
隣に居た大石が呼んだ。
「どうした」
「あ、いや。ただ手塚が呆っとしてるからさ」
「ああ…ありがとう」
「大丈夫か?少し、今日の手塚は可笑しかったし」
「大丈夫だ」
「最近、夏風邪流行ってるから気を付けた方が良いよ」
「そうだな」
不二の方を見るともう居なくなっていた…。
所詮、また明日になればいつも通り不二に会えるのだが…何だか寂しいと思えた。
不二がどんどん遠くへ行ってしまうようだ…。